・某プロジェクトの一連の顛末と自分の今年の活動を照らし合わせまとめたことを書く。裏。
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原作の商業化に関する自身のスタンスや業界分析などを踏まえた論説。
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・商業化トラップ。
・商業化トラップ。Take2
・商業化トラップ。Take3(番外編)
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前項から読むと本稿に書いてあることの意味が分かりやすいと思います。
・某プロジェクトの一連の顛末と自分の今年の活動を照らし合わせまとめたことを書く。
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※この辺の記事を書いていたころが分岐点。裏で動いていたり思考整理していたり色々。
↓思考整理系
↓海外展開系
↓イベント出展系
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正直、某プロジェクト関係のいざこざは勉強になりました。ファンの人には悪いけど。ごめんね。
原作者の立場として「やっちゃダメな例」を、実サンプルで提供してくれたので色々と参考になった。
リアルに自分が動いていた時期と重なるので、実体験と重ねて経験値の吸収が良かったと思う。
この作品に限らず、色んな作品の成功と失敗は見たり研究してるのでそれらの情報も大きいですが。

自分が今年1年制作以外の面で動いていた事案と
某プロジェクトの一連の事案が割と重なる部分があって色々考えさせられる年だった。
重なるというか。勉強になったというか。少なくとも2017年始時点での考え方とは今大分違うのは確か。
何というか子供だったなぁ。恥ずかしい。この辺スタッフブログでまとめるかも。(この記事です)

4月にエイプリルフールネタでアニメ化!とかクソ寒いネタ一人でやってたのも割と関係してたり。
まぁ。アニメになるのは事実なんですけど。その内自分でオープニング用のショートアニメ作るので。
末永く楽しみに待っててください。時間さえあれば今からでもやれるけど色々先にやりたいことがある。

ここから本題。
あの作品についての持論を書くつもりはもっぱらないです。
例の件から自分が学んだことや自分に当てはめて行動した場合の参考例として件を取り扱う。

どこかしらの企業となにかしらの契約を結ぶ以上、
原作者はそれなりの覚悟(失敗しても良い)と誠意(相手を尊重する姿勢)を
持ってないと関係維持は難しい。私は完璧主義かつ自由にやりたい人なので。
権利者によって自分の意思を跳ね除けられる要素が介入した場合の対抗力を用意できていないし
ある事案によって権利者間での関係が悪化した際に作品が被るダメージのことを考えると
自分の手の届く範囲内で自分の手で作品を作り、広げていくのが一番良いのではないか。
という結論に至った。良い意味で、私は誰かと共同制作する上での覚悟と誠意に欠けている。

(対抗力=確固たる原作権を主張できる法的な要素。流石に同人サークルレベルだと力が弱い。
法人化に満たないまでは、やっても書籍化で留めておくべき。それ以上は関わる人数的に危険。
法的な要素以外にも、原作者自身が持っているファンコミュニティの掌握力=発言力の強さ。
「原作者をふいにすると作品のファンも敵に回すぞ。」という状態が権利者への武器になる。)

端的に言えば、「作品が失敗した時のダメージを抱えきれるほど私の度量は大きくない。」
たぶん、やるせなくなって死にたくなるレベルに悔しくなると思うので。共同制作による、
「失敗リスクを考えれば、初めからやらない方が良い。」というのが私の理論。
(逆に私自身が共同制作者に対して不利益をもたらすミスを犯す可能性も無いとは言い切れない。)
商業作品って何だかんだ一生表に残るので。成功も失敗も一生モノで晒され続ける。
原作の評価に関係なく、あのアニメ(漫画)クソだったよねー。って言われ続けるのは耐えられない。

あの作品に関わった人たちは、「あの作品だけの」失敗ダメージを被って終わりで
また次の新規IP作品の制作に取り掛かればいいだけのことでしょうけど。白紙。リセット。
私みたいにシリーズでずっと伸ばしてきた人にとってはこれ。話の重さが違うのですよね。
10年20年同じ作品でコツコツやってきた原作者が、あんな内ゲバで作品の品位を
著しく落とされたらたまったもんじゃない。しかも外野でなく公式として扱われるんですよ。
末端の制作陣ならまだしも、各ラインのトップの人たちは仕事としての側面以外にも
何かしらの作品愛を見せてくれる人でないととてもじゃないが信頼できないし組めない。

そもそも、ゲーム原作のコンテンツをメディアミックスする場合の展開媒体は
コミカライズ→小説化→アニメ化くらいなもんで、私は自分の手でアニメにする能力は持っているので
わざわざお金を掛けてもらってメディアミックスしてもらう必要は無いのだ。漫画や小説は同人誌があるし。
一番技術的なリソースが高い「アニメ」と「ゲーム」の制作ポテンシャルを原作者自身が持っている。
この時点で、私のプロジェクトは「商業化不要」という結論が出てくるんですよね。
私の目的は、自分の作品を商業という大舞台に上げてお金儲けをすることではないので。

備考なんですけど、商業のラインに乗ったコンテンツってヒットしても
長くて3年で終息ムードにされるんで、そういうのが嫌っていうのも大いにある。
あなたたちは私の作品で十分ビジネスして稼いだから良いだろうけど、私はまだ作品作り続けていくんですよ。
それと、「良くない作品」を商業化でゴリ押した場合、長続きしないっていうのは凄く分かった。
いわゆる、一発屋的な感じで話題になって商業化された作品でまだ残ってるのどれだけあるかっていうね。

設定資料本とか、公式アンソロジーなんかは、私の手の内で作れますので。書籍関係はクリア。
1クールTVアニメとか、劇場アニメ、プロのゲーム制作会社によるCSゲーなんかは規模大きすぎて無理だけど。
それ。必要か。っていう。少なくとも「短編アニメ」「同人ゲーム」レベルなら一人で作れるしそれで満足。
(実際、1クール深夜アニメの市場規模は5年で大分冷え込んだし流行は完全にソシャゲに移ってますよね。)
一次的な発信力は広告が関わるので弱いけど、ネット上で話題になれば二次的な伸びが凄かったりしますし。

商業化完全シャットダウンという意味ではない。
オファーがあれば考える。しかし身持ちはすこぶる固い。それだけ。
一番見る点は共同制作者が作品を愛してくれているかどうか。中途半端な連中とは絶対組まない。
それとこれに関して自分から動くような案件では無い。私のIPは「お高い」作品であり続けたい。

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